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もしかして発達グレー研究所~凸凹ハートの幸せを考えるブログ by QOLT

なじめない、生きにくい。そんな子達の青い鳥ドコー?志村!後ろ後ろ!

【質問箱22-3】高IQ発達障害女子のトラウマケア


前回はこちら!noudeka.com

今回は勉強面のこともちょいと書きますね。

ま、不登校自体は、別にね。おばちゃんは
「休みたがる前に休ませろ」
ぐらいのこと過去に書いてます。予防もできてる気がするよ*1
 

え、まだ大丈夫そうだけど、ぐらいのときに学校から引き離すのが理想。だけどなかなかそうもいかないよね。

だいたいはいわゆる五月雨登校を経て、休む罪悪感や、断続的登校特有の居心地の悪さや記憶を背負い込んでから不登校に入ります。学校を休んでいても、気後れや罪悪感とか自己嫌悪みたいなものに日々削られています。それを少しでも和らげるために、
「新しい学び」
を取り入れさせます。
それは
・親子関係を、脆弱な主従関係ではなく協働、win-winなチーム関係なりに置き換えていく
・正しさへのこだわり等、適応阻害因子をT.P.O.に応じて緩和する必要性に気付かせる
というものです。

こういったことは、落ち着いてるときのほうが理解しやすく、身につきやすいもの。

おばちゃんのゆる支援では、学校はくだらなく感じるのがデフォルト、と刷り込んで行かせます。これだと、
「意外に楽しいところもある」
という加点方式で学校に行ける上、不登校になっても罪悪感が少なくて済みます。


学校はいいところ、行くべきところがデフォルトですと、話は複雑。
親が言わなくても学校などで不登校はまわりに迷惑かけていると刷り込まれている場合がほとんど。
良かれと学校を休ませている間に、かえって潜在意識の中で自尊心を消耗していきます。

その場合は、なにより先に、社会通念によってつけられた傷口を消毒しましょう。我々は記憶の解毒とか、記憶の棚卸しなどとも言っています。一般はトラウマケアと言われる手法に近いですが、対象に合わせるため厳密には異なります。

その子によって異なるため詳しくは書けませんが、ざっくり言うと、過去に浴びた言葉を思い返させ(またはこちらから「こういう感じの言葉を強く言われたことがある?」と声掛けし想起を促す)、あれごめん、断定口調で言っちゃったけど、絶対じゃないよ、ケースバイケースだよ、何事もね、みたいに、言葉による縛りを緩めてあげるのです。

これ高IQほど、うまくいきます。カミソリみたいだったお子さんも、びっくりするほど素直で前向きになります。

その上で
「今はこれを学ぶために、戦略的在宅中」
とマインドセットしていきます。
 
期間と内容はおばちゃんと相談してほしいんだけどねえ。みなさんと話せるわけじゃないのが残念。ただ一つ言えるのは、高知能で不快な記憶を思い返すクセが強く、不登校への罪悪感がある場合は、いくら学校休んでも回復する分よりも弱る方が上回ることが多いのよ。

この場合は、一般に言われる 
「本人が動き出すまで待つ」
というのはかなり危うい戦略だと思ったほうが良いかもしれません。

烙印ワードを言っちゃった親御さんはいねがーーーー?

不登校関連の記述では、よく、勉強遅れが遅れてしまうとか、取り戻さなきゃ、って言うけど、高IQは勉強については、ある程度まではなんとでもなります。

算国英数は積み上げ、って言うけどねぇ、高IQなら別にキャパシティ的にはなんの問題もないはず、なの。

「積み上げが」
「遅れてしまう」
そういう言葉こそが消えない烙印となって、彼女たちの心理を
「どうせ今からでは間に合わない」
という鎖で縛ってると思うわ、おばちゃんは。

勉強しようかな、と思ったとき
「この教科は積み上げ、あとから取り戻せない」
というたぐいの過去の声かけが一斉に想起されちゃうの。それで、金縛りみたいになるんだよ。

烙印ワード、言ってしまった?はい、大丈夫、まだ間に合います。落ち着いてるときのお子さんに謝罪してください。アイスでも食べさせながら、
「ごめん、私今までこう言ってたけど、間違ってた気がしてきたよ。アイスで釣ろうとするなんてずるい大人だよねぇ、ごめんね」
などと言い添えましょう。
高IQの子もいろいろですが、9割は、間違いを認めて謝ってくれる大人のことは嫌いになりきれないようです。


忘れる機能が弱くて困ってるような子でしょ?積んでは忘れ積んでは忘れを繰り返して定着(安定)を狙うジェンガみたいなやり方は、かえって馴染みにくいってのもあるのよ。必要性を感じたときにガーッとやったほうが、自分も頑張れるんだって気持ちを持ち続けることができるのよ、もちろん付け焼き刃みたいになるにしても、コツコツやらせて嫌いになるよりはよっぽどいいのよ。
*2

高IQのASDもいろいろだけど、チマチマやれる子は激レア。ウルトラマンに東京から大阪まで匍匐前進で行けと言うようなものよ。
短期的に知識ドバドバぶっこむイメージのほうが馴染む。もちろんチマチマやる経験も必要だし、勉強で身につけられる子もいなくはないけど。よっぽど心にゆとりがある子じゃないかな。

今は戦略的にやらせません、と腹落ちさせるのはわりとかんたん。それに、
「今は勉強するな!」
のスタンスに反発すると勉強する…という罠の二段構えになるから、あまのじゃく対策にも使えます。(あ、もちろんケースバイケースよ?) 

方法はその子に合わせますが、
「異文化理解のために必要な休み」
という認識で、在宅スチューデントとしての自負が持てるように導きます。それならば学校に行かなくてもさほど問題ないですからね。

二次障害的な弊害は不登校そのもののせいではなくて、記憶と思考力と、声かけ(補う情報の質)と受け取り方によって起きます。
このことをご本人が知っているのと知らないのとでは、大違いです。

やりたくないことをやらせるには

これさ、脳のパワーが強い人に、やりたくないことやらせるときの難度はすごく高い。

やりたくない、ってのをまず分析します。ものすごくいろいろなパターンがあります。一番多いのは、感覚過敏レベルの感受性と、思考力から来る
「必要性が見出だせない」
「どう考えても無駄としか思えない」
みたいな感覚と、
「つまらない(ほしい刺激が得られない)」
という体感がクロスして潜んでることが多いですね。

お子さんのそのときの感じ方や、課題によって、やりたくないことをどうやらせるかは変わってきます。

一般の支援では、苦手意識が強くなりすぎるのを防ぐために、敢えてしばらくやらせず泳がせて、実行機能の実装待ちをする手法もあります。

当所でも実行機能の実装待ちは必要なケースはあると考えています。ただし、一般の支援では支援方針を本人に通知しないことが多く、懸念してます。
ASD風味の脳からすると、大人たちが良かれと思って先送りしておいてあげた課題を、さあ今こそと差し出されたとき
「以前と話が違う!急に厳しくなった!」
となります。

なんなら
「いきなりあんなにひどいことをさせようとするのは、私が可愛くなくなったからだ…」
などと超解釈して、親を拒絶する子も出てきます。


【今はまだできなくていいけど、いやむしろ今すぐできたらやべーやつ】
というように、先々の課題として知らせておく等して、ASDの子たちが困惑しやすい
「突然のルール変更」
という状況を避けましょう。
また、その方針はお子さんにも知らせましょう。

緩衝材的キーワード

ASD風味があると、言葉の受け取り方に柔軟性を保ちにくいです。さらに記憶も強い場合は、たくさんのアドバイスを同時に実行しようとして、バグります。

たとえば
・人の気持ちを大切にしなさい
・自分の気持ちを大切にしなさい
同じタイミングで言われたわけではないのに、時空を超えて同時に実行しようとして、まわりと自分の利害が一致しないと思うや、とたんに身動きが取れなくなるのです。

一般向けとしてはくどくなるのでなるべく減らしますが、おばちゃんは緩衝材的なキーワードを挟むようにしています。

言葉を真に受けがちな方であれば、御本人にも、
「人は、しばしば言葉を端折るようだ」
と刷り込みます。

そして、ご自身側の脳内で、相手の言葉に
「〜という説があったりなかったりするらしい」
「知らんけど」
「自分でも何言ってるかわかんないけど」
といった緩衝材的なキーワードを勝手に補って処理する実験を促してみてください。
みるみる表情が明るくなる子がいます。

続きます。第4回のもくじはこちら!
・二次障害の防ぎ方「受け取り方調整」
・お勉強
・種明かしして、戦略を共有
・感謝する人もされる人も尊いよ!
noudeka.com



noudeka.com

*1:参考 noudeka.com noudeka.com

*2:もちろんコツコツ努力の方法も身につけてほしい。けど、勉強ギフト持ちによって不登校にまでなった子に、小学校の勉強で愚直な努力方法を身につけさせるのは、なかなか大変。ウルトラマンに匍匐前進しろ、仮面ライダーに三輪車乗れと言うようなものだからね〜。もちろん郷に入っては郷に従え、速度制限オーバーに注意してねとは思います。ここではあくまでも不登校のお子さんの登校リハビリのための話。 まだ不登校になってないなら、くだらない宿題をハイスピード適正クオリティでこなせたときは灘の難問解けたときよりご褒美出したいわ。そもそも高知能にこつこつの大切さを教えるなら掃除や料理、スポーツのほうが目的に合うかもね


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