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「もしかして発達グレー研究所」愛されキャラに育てよう!by QOLT

生きにくい、だけど自力で生きるしかない「もし発」。己を知り、定型を知れば百戦危うからず!

綺麗事という名の嘘八百

社会性凹のお子さんには、平等だとか、差別がない社会だとか、そんな綺麗事を信じさせないほうがいい場合があります。


彼らは、思考の微調整をあまりしませんので、綺麗事の世界にいながら大きくなってしまうことがよくあります。

普通でしたら、他者の欺瞞に出くわしたら「なんだかおかしいな、美しくないぞ?ああ、これが本音と建前というものか」等と試行錯誤するのですが、社会性凹の人たちは言うなれば、閉じているおかげで、一度授けられたファンタジーの世界、綺麗な世界をずっと信じ続けることができてしまうのです。


「ぶつかり合って」つまり綺麗でない世界との軋轢を経て、試行錯誤して、本音と建前の存在を見出だすのが社会性発達の理想ですが、なかなかそうもいきません。
社会性凹の子は、社会性凸集団に入ったままですと、あたかも綺麗な世界を、荒くれ者に侵略されるかのような気持ちになりがちです。

特にティーンエイジの間までこの綺麗な世界を持ち越してしまうと、かなりの確率で「侵略からの忌避行動」を選択します。

侵略からの忌避行動が適切であればよいのですが、その年頃まで綺麗な世界で暮らしていた純な子にとっては世界の破滅同然のショックですので、忌避行動が深刻化、長期化します。


社会性がなさすぎて純粋すぎるティーンエイジャーが深く苦しむ理由はたくさんあります。
上記のような「信じ、作り上げてきた綺麗な世界の終焉」を受け入れられないためというのもひとつでしょう。

また、
・自分で適切な忌避行動を選択できない
・親のアドバイスに反発する
・負の感情を分かち合うような友達関係を持たない
などの個性も、彼らを苦しみの中に閉じ込める原因となりえます。


では、親は具体的にどうすべきなのでしょうか。

好ましい考え方の刷り込みは、賢い親御さんは、なさっています。
しばしば「洗脳だ」「支配的だ」と批判されるような類いの教育ですが、彼らの後継者たちが順調に育つ姿は、それらの批判すら綺麗事に過ぎないということの証拠だと思います。


実際に、ある子は、ゲームに例えての説明をしてくれました。
「クリボーもノコノコもスライムも敵だけど、敵も点や経験値をくれて、それによってこっちは成長するのだから、考えたら敵さんありがとうと言うべきかもしれない」
私からは、
「人生はレベル上げに似ている。宿屋だけではレベル上がらない、ダンジョンだけでもレベルは上がらなくなる」という考え方を伝えました。

「社会には、敵もゲリラも味方も村人もいる。味方だけでなく、敵や村人もうまく使いこなすと、より高みに行ける」
「うまく使いこなすとは、価値観の違いをたくさん見つけて、認め、自分の価値観との間の落としどころを探すこと」
このようなインプットを行いながら、実際に経験をさせ、インプット内容の定着を意識させることで、心が楽になり拗れにくくなったと思われる子がたくさんいます。


敵と味方という言葉は百ゼロ思考を強めることもあるので気を付けなくてはなりませんが、「成長は嬉しいな」「悪役、敵含め、いろんな存在がいてくれるおかげで成長するんだなー」という視点で新しい人間関係の中に入った子どもたちは、「みんなお友達」「友達100人出来るかな」と信じている場合よりもずっと楽に暮らせるはずです。


このような陽転思考の習慣は、拗らせティーンになってから親がプログラムしようとしてもほとんど入りません。
拗らせてしまったティーンエイジャーに陽転思考の習慣をプログラムできるとすれば、恋愛対象と崇拝対象だけでしょうね。

(…と言うより、親のアドバイスが入らない思春期っ子を拗らせティーンと呼んでいるわけですが。)


酸いも甘いもそれなりに噛み分けられるようになるのを待つことばかりがいいとは限らないのが発達凸凹育て。
ティーンどころか、小さいうちから綺麗事の裏話を噛み砕いて教えてあげる必要があるかもしれません。必要悪ということです。

本人の年齢がティーンとなるときには、同級生の精神面はだいぶ先。差がついてしまっています。
距離を置かれるなどして「ぶつかり合いながら人間関係を学ぶ機会」がほぼ皆無になっているか、または下衆な笑いの材料として扱われることが多いです。
ティーンになる前までに、根気よく「嫌な体験も嬉しい体験もどちらも大切な経験値」「嫌な体験だけだと伸びない」など、本人のわかる実例を踏まえてプログラムしてあげるのが良いと私は思います。


もしも彼らを綺麗事の中だけで育ててあげられるのであれば、どす黒いリアルな世界観を教える必要はありません。
また、定型発達に近いお子さんであれば、リアル人生とファンタジー、本音と建前、人生経験を積むに従って自ら掴んでいきます。
適切な環境にいる子達、社会性が高く育てやすい子達には、余計なことを吹き込む必要はないと思います。