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「もしかして発達グレー研究所」愛されキャラに育てよう!by QOLT

生きにくい、だけど自力で生きるしかない「もし発」。己を知り、定型を知れば百戦危うからず!

空気が読めると深く苦しみ出す

発達障害であっても、「空気」に興味を持てば、空気を「読むだけ」は比較的早くできるようになります。

しかし、読めてしまった空気(集団全体の気色、精神的なつながり感)が、不穏なものだった場合は大変です。空気を読めてしまったばかりに、過大なストレス状態に陥ってしまいます。

自閉症スペクトラムやADHDの傾向ありの子に限らないのですが、強いストレス下では、前頭葉による抑制が効きにくくなります。
ですので、本能的な行動が前面に出やすくなります。


防御の方法

本能的な行動のベースにあるのは、個体の命、若しくは遺伝子を残そうというものです。
心理的肉体的ストレス下で強まる行動として一般的なものは、
・集団に寄せる
・過食する
・眠る
・攻撃的になる
・マウンティングをする
・繁殖行動をしたり、過保護を拗らせたりする
などです。


社会性凹の防衛機序

自閉的と呼ばれる脳の持ち主は、身の守り方が微妙に異なるようです。
一番大きな違いは、先天的に、「自前の考えを捨てて、集団に寄せる」という身の守り方をしないという点でしょう。言ってみれば1対多数派、多勢に無勢な人生ですから、身を守りきれないと引きこもりになります。


集団に寄せるという行動は、外的ストレスから個体を守り遺伝子を残すための最も原始的な、重要な手段のひとつなのですが、
社会性凹の場合は、その手段にメリットがあることを繰り返し繰り返し学ばないと、しません(細菌でも、コロニーを作るメリットを知っているのに…)。


自閉的な脳は、代わりの方法で強いストレスによる危機感を紛らわせようとします。

どのような方法でしょうか。

それは、危機を意識する脳を休止させる方法です。

機序は様々ですので、一部の例になりますが、

・感覚や空間把握、想像力等、脳の凸の働きを盛んにすることで紛らわせる
…ボケッとしているように見えたり、脳が酸欠になりあくびを連発したり、全身が痒くなったり、音に耐えられなくなったりします。また、フリーズ、逃避、乖離などを起こすこともあります。

・脳が遮断を選択する…こちらもボケッとしてみえたり、フリーズ・逃避・乖離が起こります。

同時に、前頭葉、前頭葉の力でおさえこんであった衝動性、易刺激性、攻撃性、認知の歪み、また二次的なLD傾向等が高まります。

社会性凹の、生きにくいところです。



大人の発達障害の方が、集団において、普通の大人よりも強いストレスにさらされていて鬱やアルコール依存症になりやすいと言われるのは、このように「防衛のために集団に寄せる」ことを言動選択プログラムに組み込んでいないためではないかと考えています。


定型語的な言葉の意味としては
1集団の意向、動向を感じ取り
2 言動を、自分ベースではなく多数派または正統派に寄せるように調整する
1+2が「空気を読む」なのですが、

拗れやすい高機能のお子さんの場合は、
1の、集団の動向はわかっていることが実はとても多いです。
しかし
2言動を調整する、寄せる、というところに、大きなハードルがあります。
本人はそこのハードルに気付いていません。
空気は読んだつもり(1集団の動向はわかった)なのにうまくいかないし、空気読めないヤツと言われる…どうやら自分は空気が読めないらしい、などと混乱しています。

そこで、2のハードルの乗り越え方、つまり「四の五の言わずに集団に寄せる」をプログラムしてあげる必要があります。
これで初めて、一般的な意味の「空気を読む」ということになります。

2 集団に寄せる、というのは、簡単ではありません。ただ、やってみると「多数派は、同じ叱られるにしても、なんだか楽!!」と気が付く子もいるので、試してみる価値はあります。


集団の動向に思いを馳せた結果として、新たな大困難を背負うことになってしまうことがあるということはあまり知られていません。

人に興味はあるがこぼれてしまう子は、思わぬところにある大きなステップにつまずいているのです。覚えておいていただけたらと思います。


上述のように、空気を読むと苦しいな、と認知した脳は、空気を読まなくなり、いずれ完全に集団から弾かれます。また、集団と関わると苦しいのだと認知した脳は集団と関わらないことを選択し始め、引きこもり傾向になります。



ではどうしたらよいでしょうか?

社会性が凹であっても、最適解、あるいは善後策を選択できていることは、実はあるのです。
しかし、無意識ですと悪い記憶を選択的に残しやすいために、親も子も、感覚として「やらかしてばかり」「集団は無理」となりがちです。


やらかしてばかりで人間関係が怖い、という不安が強いお子さんには、「不穏な空気を感じ取ったので混乱したが、それなりにましな言動を選択ができたよね、空気読めてるよ。」
などと伝えてあげるとよいかもしれません。

「お昼の12時にテーブルについたね。家族という集団の動向を察知できていたし、集団に寄れていたように見えるよ!いいね!」
「感じた雰囲気の情報をもとに、言動を調整すると、楽だったり気分がよかったりするよね」
などという、ポジティブフィードバックを逐一認識させると、集団における不安が緩和できることがあります。

不安が緩和されると、前向きな考え方を司る脳の機能が解放されます。混乱はしてもパニックが減ります。これにより、空気を読むことや集団を、拒否しなくなったり、怖がらなくなったりします。



もちろん、寄せてはいけない集団というものも存在すると思います。家庭の価値観と環境の許す範囲でとなりますが、「白い処世術」も「黒い処世術」も、プログラムしてあげてはいかがでしょうか。

「空気読めてないとは思わないな、読めてるんじゃないかな、読めてるから怖いんじゃないかな、どうしていいかわからないから怖いんじゃないかな?どうしたらいいかの秘密の話をしよう」という関わりをおすすめしています。