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もしかして発達グレー研究所~凸凹ハートの幸せを考えるブログ by QOLT

なじめない、生きにくい。そんな子達の青い鳥ドコー?志村!後ろ後ろ!

ルールがわかると生きにくい

空気を読んで状況判断できている子が、まるで多数派であるかのように思われていますが、実は違います。

 

空気読んで行動することに長けた優等生(クラスに1-2名)を除いて、

ほとんどの子どもたちは、「優等生を含む多くの子たちがやっていること」を真似しているだけです。

空気も、ルールも、一切把握せずに、その場しのぎをしています。

 

これ、黒板前で授業していても分かりにくいようです。たぶんほとんどの先生は認識していません。

授業を観察すると、先生の醸し出す空気通りの動きの出来る優等生は1-3人。その子達の言動が10-15人程度の定型、10-15人程度の擬似定型へと波及していく様子がわかります。

誰が誰の行動を意識して追従しているかなどもわかってきます。

ここまでの子を空気を読める子、と大人は感じるのです。

 

実際に、本当に先生の意図を、先生の挙動から直接汲み取れているのは1-3人に過ぎません。他の子達は、先生の醸し出す空気を読んでいるというよりは、この特定の数人を猿真似しているだけであることがほとんどです。

 

園の年長さんではキチッとしていた子たちなのに、小学校に入ったとたんぼろぼろ崩れることがありますよね。あれは「どの子の真似をしていいか」を探るのに時間がかかるためです。

 

発達凸凹のお子さんの親御さんは、お子さんが空気を読めないことを苦慮なさいます。

私もそうでした。

心配するあまり、園や小学校の表向きのルールを丁寧に教え込んでしまいます。

  

「先生の言うことをよく聞いて」

なんて教えていた?!まぁまぁ土下座案件ですね。基本的に、先生に限らず人の言う事コロコロ変わります、いちいち真に受けたら、ダブルスタンダード、ダブルバインドの嵐でわけわかんなくなります。*1

 

さらに、困り果てた親御さんは、コミュ力トップ1-3人レベルの読心術を、どうにかして我が子に身につけさせたいと思い詰めがちです。

 

それちゃうちゃう。気を付けてください。

 

 

【集団のルールや規範意識というのは、ものすごくばらつきがあるらしい】

まずこれを教えるべきです。

 

時と場合と多数派の気分で変わります。ASD風味の子にルールをきっちり入れると、余計混乱してしまいます。

 

ADHD風味の子には、ちょっとやそっとのテクニックではルールをきっちり入れられるわけもなく、労力の無駄です。聞き流してももらえないスピードラーニング教材にどんな意味がありますか?!

 

「学校の空気を読ませたい」

と心を込めて骨を砕いても無駄…とは申しませんが、苦手意識ばかり募ります。その子のタイミングが来るまでは。そして親子で落ち込むばかりでしょう。

 

最初に参照すべきところは、ルールや空気ではありません!!これゆる支援テストに出すよ〜(笑)。

 

定型と擬似定型のように。原則1-3人いると思われるコミュニケーションエリートの真似をするのです。

ルールを横置きして、

「怒られにくい人間(多数派)と行動を似せる」

経験をさせるのです。

赤信号、みんなで渡れば怖くない、といいますか。心身を守るための、ライフハックという認識です。

 

こうする時間を増やせば、集団にいるときのストレスを減らすことができます。

 

 

真似をすること自体が目的なのではありませんよ!

集団社会を俯瞰し自己を客観視するための余力を確保する目的で、裏ルールとして提案するのです。

 

実際の大人の社会でも、明文化されたルールや、神様がお喜びになるような善行よりも

「あの流れにのっかるのが良さそうだ」

という判断力が必要とされる場面を無視すべきではありません。

 

学校では、基本的に、ルール<<おりこうさん含む多数派の動きor先生の思惑だと思っておくといいです。

 

影響力を持つ子が率いるマジョリティは、時に、先生をも屈させる力を持ちます。

※管理職の思惑や教育委員会の思惑、文部科学省の思惑、特定宗教団体の思惑やら特定政治団体の思惑やらが複雑に入り込んでいますがここでは割愛します。

 

多数派の動きを参考に自己の言動を規定する

→集団を敵に回さない

→気持ちに余裕

→家のルール・学校のルール・善行と、現実のズレを調整する経験を積む

→臨機応変な言動のパターンを知り、選択肢をあげることができるようになる

→白黒つける役ではなく、なごませたり調整したりする役として集団内で役割を得る

→集団に及ぼすポジティブな影響力が増す

 

知能の高すぎる子はしばしば、ルールを全面的に信用してしまいます「実際」と乖離していきますので、ルールを教えるならば、必ずルールの実運用についても、綺麗事ではない、ガチなやつを教え込まねばなりません。

 

 

小学校でも社会でも、絶対的に適用される絶対的なルールは、とても少ないのです。

状況に合わせ、ルールの厳格化、緩和、撤廃が行われたうえで適用されています。
その場、状況、先生、偉い人や多数派の気分のほうが明文化されたルールよりも重視される…。何を言ったかではなく、誰が言ったか。なんてのもありますね。

 

子供時代に

「ルールを守りなさい」

「正しくありなさい」

と何度も何度も言われた子たちが、大人になって混乱するのは無理のないことです。

 

ルールは絶対的なもの、と思い込みがちなお子さんの場合は、

「ルールは比較的多くの人が共有しているので大切ではあるが、複数ある基準のうちの一つの基準でしかない」

「ルールって徹底するのが困難だから、ルール徹底なんて言葉があるのかもね」

などという考え方のインストールが必要です。

(ルールは厳格なもののはずなのにちっとも守られていないので、うんざりして絶望して、開き直って、既存のルールを放棄して俺様ルールで生き始める、という経歴の持ち主がたくさんいます)

 

 

集団では、臨機応変に!と言われることが多いですね。これも、ルールを大事に記憶している子にとってはぎょっとする言葉です。

ルールが最優先であり、現実の制限とで折り合いをつける必要があるなんて、思いもしないからです。

 

 

「ルールを守りなさい」と教え

るときは、くれぐれも慎重に!

 

ルールを遵守しようとするときに生じうる現実との軋轢(ルールを守ることの弊害のこと)、どの基準をもとに行動選択するかの判断方法についても、一緒にインプットしてあげてください。

 

すっきりした顔になることが多いですよ!

*1:そもそも学校は、うちの界隈のお子さんにとっては、親御さんのヨシヨシで元気になれるうちに異文化カオスを経験して、折り合いの付け方を学ぶための施設であるとマインドセットすべき。ちなみに本質的には、経済回すための施設。存在意義を誤解している親子が多すぎますわよ


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